mooの徒然

判で押したような毎日だけど、その中で小さいけれどキラリと光る、そんな事を綴っていけたら…

「私」の事をほんの少し

あの夏


着の身着のままで、家を出た


限界を超えていた



酷いDV

毎日、浴びせられる言葉の暴力

子供への暴力



どうしたら3人揃って死ねるのか

決して生き残ってはいけない

揃って


そればかりが頭の中をぐるぐるとしていた



ある日、母からの電話


もう、いい加減に帰ってらっしゃい!



受話器の向こう

母は、何を感じていたのだろう



父が言う


今なら、お前たち3人助ける事ができるぞ




目が覚めた気がした


3人で生きられるのかも




その日のうちに


娘を実家に帰した



息子は、

夏休みの部活があと2日

そしたら、お母さんとここを出るよ



娘がいない事を

元夫は気づかない


私も話さない



子供達の身の回りの物を

ほんの少しだけ車に積んで家を出た



その夜

実家に元夫から電話があった



父が言った


そちらに3人居ますか?


そう聞くから


居ますよ


そう答えたら、電話は切れたよ



そんなものよ

私達3人は、あの人にとってそんなものなのよ



そんなものだから

離婚届も簡単に印を押してくれた


子供の親権なんて確認も無かった



押せばいいんだろ、押せば!!



そう、押せばいいのよ

後は、家裁で、ね


心の中で、そう言った


娘、小6

息子、中2




大きな歯車が動き出したよ

もう、前に進むしかないよ

行くよ、お母さん



家を出る時の息子の言葉



暑い夏の日のこと